古来より祭は、八百万の神々に五穀豊穣を感謝したり、無病息災などを願う行為でした。「祭囃子を聞くと血が騒ぐ」という言葉があるように、日本人には祭の血が潜在していると言えるでしょう。
本講座では祭がその土地のものだけでなく、参加したいという想いのあるすべての人のものであるという考えから、日本全国に数ある祭を通して、各地の祭人による「祭の楽しみ方」を学びます。祭に縁のある方々を講師にお招きして、歴史や背景、お囃子の意味、地元の人でないと知ることができない情報などを幅広くお伝えし、「マイ祭」探しのお手伝いをします。自分にあった祭を、暮らしの中に組み込むことで、新たな発見があるかもしれません。
祭の熱く燃え滾るパワーを吸収し、日々の生活に活かしていきましょう!
CURRICULUM:カリキュラムのご紹介
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第1回
10月4日(月) 【導入編】祭の楽しみ方、各地にもたらす祭の効果
講師:西居豊
祭は特別なものではなく、誰もが自由に参加できるもの。祭を生活に取り入れれば、いかに豊かな暮らしになるかを学ぶ。自分のお気に入りの祭を持っていないひとも、祭に気軽に参加できるようになるポイントを紹介。
※開催日が月曜日となりますのでご注意ください。
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番外編
10月15日(金) 【懇親会】にっぽんの郷土料理を食べながら、祭について熱く語り合う
受講生同士の繋がりを深めるために、懇親会を実施。自分の郷土の祭、お気に入りの祭、参加したことのある祭について発表し、同じ祭を愛するメンバーと熱く語り合う。
※開催が夜になりますのでご注意ください。時間はpm7:30から東京駅周辺を予定しています。
※懇親会には別途費用がかかります。
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第2回
10月22日(金) 温故知新! 琉球王国の古き伝統が現代に息づく形「現代版組踊」
講師:平田大一
琉球王国時代に創始された組踊に、エイサーや琉球空手を加え、現代版にアレンジ。沖縄の子ども達が現代版組踊を通して地域を愛し、歴史的な伝統芸能を受け継いでゆく。「守るべきものと変えるべきもの」を考える。
※会場が、新丸の内ビル 9階「コンファレンススクエア901」になりますのでご注意ください。
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第3回
10月29日(金) 高円寺・阿波踊り(東京)、踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損損
講師:冨澤武幸
阿波踊りは約400年の歴史を誇る徳島郷土芸能。その伝統の祭を約50年前に、戦後間もない東京で始めた人々がいた。高円寺に息づく徳島の伝統と東京の情熱が融合した阿波踊りを学ぶ。
※会場が、新丸の内ビル 9階「コンファレンススクエア901」になりますのでご注意ください。
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第4回
11月11日(木) 神田祭(東京)、江戸総鎮守の天下祭、担ぎ手の心が1つになる瞬間とは?
講師:岸川雅範
神田神社で行われる祭。山王祭、深川八幡祭と並んで江戸三大祭、また、日本の三大祭のひとつとされる。江戸総鎮守 神田大名神として江戸の街を守り続けている「神田祭」の歴史・伝統を学ぶ。
※会場が、新丸の内ビル 9階「コンファレンススクエア902」になりますのでご注意ください。
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第5回
11月26日(金) だんじり(大阪)、泉州けんか祭、ケヤキの神が五穀豊穣に祈りをささげる
講師:西居豊
大阪岸和田を発祥とするだんじり祭。重さ4トンのだんじりが猛スピードで街を疾走する姿は圧巻。岸和田城主のひと言で始まっただんじり祭は、大阪祭文化の代表格。泉州の男たちがつむぐ、祭に対する熱き想いを学ぶ。
※会場が、新丸の内ビル 9階「コンファレンススクエア902」になりますのでご注意ください。
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第6回
12月2日(木) 祭にとって重要な場づくり、地域コミュニティ形成について
講師:後藤健市
祭は人と人のつながり、人と場所の繋がりがあって初めて生まれるもの。祭人になるために、人と場をつなげる、場づくりの観点から祭を考える。
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第7回
12月9日(木) 佐原の大祭(千葉県香取市)、お江戸みたけりゃ佐原へござれ、佐原本町江戸まさり
講師:菅井康太郎
千葉県香取市佐原で7月と10月に行われる山車祭。歴史上の人物の大人形が飾られた重さ4t、高さ8mにも及ぶ山車は非常に厳か。国定の保存地区にも指定された町並みの歴史ある祭から、伝統を守ること、について学ぶ。
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第8回
12月16日(木) 祭がもつ「つなぐ」という重要な役割とは?
講師:木戸寛孝
元々日本における祭には、様々なものを「つなぐ」という目的がある。神と人、人と人、街と村、心と身体に、男と女。過去、現代における祭の意味を紐解き、真の祭の姿を考える。
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西居豊
(合同会社五穀豊穣 代表)
大阪府堺市生まれ。幼少期よりだんじり祭に参加し、祭に魅せられる。大学卒業後、株式会社マインドシェアに入社。様々な業界業種のイベント、PR、プロモーションの企画を担当。2009年2月より農林水産省「田舎で働き隊! 事業」を担当。地域活性・農業活性に感銘を受け、地域活性化コンサルティング会社、合同会社五穀豊穣を設立。地域に携わる中、地域における祭の重要性を再認識。全国各地の祭を渡り歩く根っからの祭人。
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平田大一
(一般社団法人TAO Factory 代表理事)
1968年沖縄県小浜島生まれ。和光大学を卒業後、生まれ島の「小浜島」に戻り、島内観光案内や農業の傍ら、詩の創作、絵画創作、舞台活動を展開。キビ刈り援農塾、南島詩人農場など、地域活性化のための活動を経て、2000年からうるま市の子ども達による「現代版組踊 肝高の阿麻和利」の演出を手がける。2001年にきむたかホール館長に就任、2005年4月に有限責任中間法人TAO Factoryを立ち上げ、代表就任。
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冨澤武幸
(NPO法人東京高円寺阿波おどり振興協会 理事)
1958年高円寺の商店街に生まれる。幼少期より両親が参加していた高円寺阿波おどりに連れて行かれては、幾度となく逃走を試みる。小学5年生で阿波おどりに復帰。大学卒業後本格的に活動開始。1982年「飛鳥連」の連長代理、1994年連長に就任。1999年より東京阿波踊り振興協会及び実行委員会で実務を担当。2006年NPO法人東京高円寺阿波おどり振興協会を立ち上げ、現在は同協会の理事兼広報担当部長を務める。
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岸川雅範
(江戸総鎮守神田明神 権禰宜)
1974年生まれ。國學院大學卒業後、同大学院に進み神道学を研究。専門は近世近代神道史・神社史。東京・神田神社(神田明神)とその祭礼・神田祭を中心に、江戸東京における神社、祭礼の変遷等を研究。2004年、東京・神田神社に奉職し、権禰宜を拝命、資料館・広報担当として現在に至る。神田祭の担ぎ手の熱気を祭の背景と共に語る。國學院大學研究開発推進機構伝統文化リサーチセンター共同研究員。
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菅井康太郎
(社団法人佐原青年会議所 理事長)
1973年生まれ。大学卒業後、地元の祭礼文化研究の傍ら、「佐原の大祭」と共に国の重要無形民俗文化財となった「佐原囃子」の古い音源を採集・調査研究。2002年、CD「佐原囃子《砂切集》」、2007年、CD「佐原囃子SPレコード復刻集」を監修。失われた芸能を紹介するなど学術資料を作成。佐原の山車曳きでは若衆として従事している。現在、佐原囃子保存会、NPOまちおこし佐原の大祭振興協会にて広報を担当。
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後藤健市
(LLC場所文化機構 代表)
1959年帯広市生まれ。高校卒業後に地元を離れ、札幌、東京、米国を経て26歳で帯広に戻り、まちづくりの活動に関わる。賑やかなことが大好きで、子供の頃から祭があると血が騒ぎ、観るだけではなく、踊る、担ぐ、売る、仕掛けるなど、さまざまな立場で参加し続けている。地元で取り組んだ「北の屋台」プロジェクトでは「祭の賑やかさを日常に」を軸に据え、全国を回りながら地域における“祭”の価値を考え続けている。
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木戸寛孝
(木戸孝允直系6代目)
1969年生まれ。慶応大学法学部卒業後、株式会社電通に入社。1999年に退社し、千葉県香取市で4年間農業に従事。2003年には国際NGO・World Federalist Movement of Japanの事務局次長として、オランダ・ハーグに常設された国際刑事裁判所(ICC)に日本政府が加盟するためのロビー活動を行い、2007年に加盟。同年よりCARE-WAVE実行委員会のチーフ・ディレクターを務める。
コース名 |
[伝統学部] 暮らしに祭を!日本人の心を学ぶ祭クラス
講師:西居豊、平田大一、冨澤武幸、岸川雅範、菅井康太郎、後藤健市、木戸寛孝
実施:合同会社五穀豊穣
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日程 |
毎週木・金曜日 am7:15-8:15 10月4日(月)~12月16日(木) |
学費 |
全8回+番外編 (60分) 32,000円(税込)
お支払方法:銀行振込み |
キャンパス |
新丸の内ビル 10階「エコッツェリア」 ほか |
定員 |
40名 |
持ち物 |
筆記用具など
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お問合せ |
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